2011年12月アーカイブ
1,2月 剪定作業
ブドウ栽培の中でも剪定作業はとても気をつかう作業である。
特にこの時期の剪定では、切り口から次第に乾燥して大事な芽を枯死させる
危険性があるため、一枝ごとに丁寧な作業を心掛けている。
今年は例年に比べ雪が少なく厳しい寒さもあまりなかったため作業がはかどった。
因みに、暖冬気味とは言え当地の極寒期は朝方マイナス8~10度まで下がり、
水道管の凍結が風物詩になっている。
3,4月 ビニール張り・新植
当地でのブドウ栽培は「簡易被覆栽培」が主流である。
「簡易被覆栽培」とは、生育期のブドウ樹に雨除け施設をつける事により、
雨による病気の蔓延を防ぎ、また完全露地に比べ農薬の散布量を減らせる
利点のある、日本のブドウ栽培に適した栽培方法である。
毎年、この時期になるとパートさんを総動員してブドウ棚にビニールを張っていく。
春にビニールを張って、秋に取り去る作業はコスト的にも大変であるが
最近多い「ゲリラ豪雨」に備えるためには欠くべからざる作業のひとつだと考える。
なお、今年はワイン用品種と生食用品種の新植を行った。
ワイン用品種はシャルドネ、、メルロー2大品種のほか試験栽培として
ピノ・グリ
オーセロワ
シーガレーベ
ケルナー
シラー
カベルソーヴィニヨン
甲州
ベリーA アリカント
以上、10種類を新たに植栽した。
5,6月 萌芽~開花
4月からの低温が6月まで続き、今年過去9年間で最も遅い開花となった。
例年なら5月のGW明けには一斉に萌芽が始まり、すくすくと順調に生育するのだが
萌芽も開花もかなり遅れ気味であった。
最も重要な開花が遅れると、その後の結実・熟期が遅れて収量や品質に影響してくる。
特にこの2、3年は春の低温による開花の遅れが目立つ。
今年の梅雨明けは例年より早かったため6月の開花遅れによる
生育不良を十分カバーする結果になった。ブドウ栽培に梅雨は大敵であり
出来れば空梅雨になって欲しいところではあるが、日本で栽培している以上
それは無理である。最近はゲリラ豪雨も増えてきたため、ブドウ栽培にとっては
厳しい年が続いている。
結実後は比較的猛暑続きであったので、良い作柄が期待された。
特に、ワイン用ベリーAはバランスよく花ぶるいが起きて、手間をかけずとも
いいブドウに仕上がった。
9.10.11月 収穫
生食用ブドウの出来は、やや小ぶりながら色づき、糖度ともにまずまずの出来であった。
ワイン用のシャルドネ、メルローはともに猛暑のおかげできれいに熟し、いいブドウに
仕上がった。作柄は2007年に近い印象。
残念だったのは、収穫直前になりスズメバチの食害に遭った事。
以前から多少の被害はあったが、今年は大量に発生した。
ベリーAに関しては、例年よりも熟期が早まり11月中旬に収穫することができた。
過去9年間では最も品質がよく上々の作柄であった。
8月下旬 ピノ・ノワール収穫(試験栽培中/今年初めて試験醸造)
9月中旬 安芸クイーン収穫(生食)
9月下旬 シャルドネ収穫
10月上旬 ピオーネ収穫(生食)
10月中旬 メルロ収穫
11月上旬 マスカットベリーA収穫
【メルロ】
例年なら12月初旬から中旬にかけてベリーAの収穫を行うが、今年は早く片付いた
ため、仮剪定をおこなう。
総括
春の低温により初期成育は芳しく無かったものの、梅雨明けが早かった事とその後の
猛暑により品質は例年に比べどの品種も良かった。特にベリーAについては過去9年間
で最もよいブドウに仕上がった。
栽培責任者 大福貴史
平素は当店を御利用いただき御厚情のほど、心より御礼申し上げます。
誠に勝手ながら下記の通り、年末年始休業とさせて頂きます。
ご用命がある場合は、お早めのご注文を宜しくお願い致します。
何かとご迷惑をお掛けしますが、何卒ご諒承下さいますようお願い申し上げます。
2012年も引続き、宜しくお願い申し上げます。
【年末年始休業期間】
2011年12月29日(水)~2012年1月4日(水)
上記の期間はご注文のご対応ができません。
あるワイン会で知人からご紹介頂いた『Ristorante CIELO』さん。http://www1.odn.ne.jp/cielo/
京阪神を中心にグルメとスポットを紹介する人気雑誌『SAVVY』に掲載さているのを発見。
http://lmaga.jp/savvy/1201/index.html
しかも両面1枚。すごい!紙面を読むと地元食材にこだわった料理・・・千屋牛ってかいてるじゃないですか??
わが町、新見が誇るブランド牛、千屋牛。ますますCIELOさん注目です。
坂東さん、まだお邪魔できてませんが、近い内に必ず行きます。
昨日、『高梁川マルシェ』に参加してきました。
高梁川流域の新見市、高梁市、総社市、倉敷市から生産者、団体が参加。
新見からはTETTA、きらりファーム、カツマル醤油、アクティブ哲西が参加。
次回は2月にアイビースクエア倉敷で開催予定だそうです。
今回、ひときわ目立っていた『早雲蜜芋』さん。販売車がオシャレ!
焼き芋もスイートポテトみたいにトロトロで甘くて美味しい。
かなりおススメです。
『カンブリア宮殿』見ましたか?
ワインって面白くないですか?
僕が色んな事情で葡萄園を引継ぐ事になった時、生食を主事業とするか、ワインにシフトするか悩んでた時にワイナリー関係のある本に出会いました。
その1冊がカーブドッチ落社長の本でした。
それまで農業、ワインとは程遠い仕事をしていた僕はワイナリーとは何ぞや、国産ワインってなんぞやの所からスタートしたので、その本を読んですぐに新潟に行きました。その帰りには信越のワイナリーにも数軒行きました。
帰ってすぐビジネスパートナーの大福に話をして、落社長に手紙を書きました。
すると直ぐに落社長から『いつ来る?』と電話があり簡単にアポが取れ、大福と2人で新潟に行きました。
ちなみに他の著者にも手紙を出しましたが、やんわり断られました。
カーブドッチで若き醸造家の掛川さんと落社長と対面して、たくさんお話を聞かせて頂きました。
落社長は施設を全部丁寧に説明して頂き、お食事も一緒に御馳走になり、最後は一緒に温泉にまで入らせて頂きました。
まだ自分自身ワイナリーのカタチが見えていなかった時期なので初歩的な質問しかできなかったですが、落社長は1日ずっと話をしてくれました。
成功しているからと言って強引な所もなく、とてもオープンな方で、そして気さくで、色んな言葉が勉強になりました。
カーブドッチを訪問してたくさんのヒントを頂き、そしてあの素晴らし環境を見て、体験して、ワイナリーって仕事はとても夢のある仕事だと感じて、TETTAプロジェクトがスタートしました。
いま各地で小規模ワイナリーが開業してきています。既存のワイナリーも含め独自のスタイルやカタチで事業を展開されています。
けっしてマネはできませんが、僕らTETTAも自分達のスタイルを定め開業に向け準備を着々と進めています。
昨日TVをみて、あの時の気持ちやきっかけを思い出しました。
TETTAがワイナリーを開業する際には是非、落社長、掛川さんをご招待したいなと勝手に考えています。
覚えて頂けているかわかりませんが...
MT42BlogBetaInner